娘ざかり、女ざかりを過ぎてもオンナには、輝く季節が待っている――何故シルバーシートは片隅にしかないのか、年寄りらしく生きよ、気がねをせよとは何ごとぞ、わび、さび、枯淡の境地などマッピラゴメン、若いもんに煙たがられようとも言いたい放題、やりたい放題、姥よ、今こそ遠慮なく生きよう! 胸をはり、誰はばかることなく己が道を行く76歳歌子サンを描く「姥ざかり」と「姥日和」短編2編の独逸語翻訳版。
1928(昭和3)年大阪生れの著者・田辺聖子は、芥川賞、女流文学賞、吉川英治文学賞、菊池寛賞、そして紫綬褒章を受け、多数の小説、エッセイの他に、古典の現代語訳も手掛ける人気作家。
本書は独逸語翻訳によって日本の代表的な女流作家を世界に紹介するとともに、現代日本女性の姿、特に元気な老婆の生き方を通じて、日本社会の新しい側面を発信する。
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