単語イメトレ
このコーナーでは、今話題のキーワードの時事英単語や、英文を読む上で必須の頻出基本単語などをイラスト入りQ&Aのイメトレ(イメージトレーニング)方式で楽しく、そして覚えやすく紹介・解説をします。 解説・監修は元ジャパンタイムズ編集局長の伊藤サムさん。

※隔週で2~4単語ほどを掲載。
※トップページでは各Quizはランダムに表示されます。ぜひ何度もアクセスして全部のQuizに答えてみてください。
Q: effectとはどんな意味ですか? ニュアンスをよく表すフレーズは?

 A:effectの意味は「結果」。ニュアンスをよく表すフレーズはcause and effect




pushしたから、fallした。
pushが原因。その結果がfall。


写真では、指がdomino(ドミノのこま)を押し倒しています。このために次のdominoも倒れ、さらに次々にdominoesが連鎖反応的に倒れていくことがdomino effect(ドミノ効果)。日本語で言う「将棋倒し」です。


■effectのニュアンス

effectのニュアンスは、原因に対しての「結果」であることです。cause and effect (原因と結果)という決まり文句は、effectのニュアンスをずばり表しています。ある原因が直接的・必然的に引き起こした変化がeffectで、「結果」「効果」「効力」「影響」と訳されます。日本語で「あの野球選手は結果を出した」という場合の結果(成果)とは、意味が違います。

effectには派生意味もありますが、すべて根底に流れているのは、原因に対する「(必然的な)結果」ということです。
  • 言葉を原因としてとらえたときの結果は「意味」「趣旨」です。
  • 何かを見たり聞いたりしたことが原因で、心の中に結果として生じた「印象」といった意味もあります。
  • 映画などで音や映像を加工したことを原因とする結果が「エフェクト」です。sound effectは「音響効果」、ハリウッド映画でのspecial effectsは「特殊効果」「SFX」のことです。


■「結果」を意味する単語はいろいろ

「結果」と訳される英単語には、effectのほかにも、consequence 、result、outcomeがあります。
  • effectのニュアンスは、原因に対する「(必然的な)結果」。図解すると、
    「原因→結果」「cause→effect」
    で、原因とeffectとの距離が近いのが特徴。
  • 「原因 ---------------------→ consequence」。原因との距離が遠い「(いつかはそうなる)結果」「成り行き」がconsequenceで、主に悪いことを指します。
  • 「(原因) ~~~→result」。原因との遠近は関係なく、ともかく「(最終的な)結果」がresultです。
  • 「(原因) ????? →outcome!」。見通しがはっきりしなかった件が決着したときの「(結局はこうなった)結果」がoutcomeです。代表的なフレーズは、the outcome of an election(選挙の結果)です。




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伊藤サム(Sam Ito)
父親は米国サンフランシスコ生まれの日系二世。米国(高校)、英国(ロンドン大学)に留学。一橋大学在学中に英検1級で合格者総代。
ジャパンタイムズ在職中は、報道部にて外務省、大蔵省、首相官邸、自民党などを担当。週刊 ST 編集長、外信整理部長、編集局長などを歴任。その間、英 BBC などにコメンテーターとして出演、雑誌などへの寄稿も多数あり、多様なメディアにかかわるバイリンガル・ジャーナリストとして活躍。2009年NHK講座『ニュースで英会話』講師。
著書に『第一線の記者が教えるネイティブに通じる英語の書き方』『第一線の記者が教える英字新聞の読み方』『伊藤サムのこれであなたも英文記者』、解説・監修に『ニュースダイジェスト ビギナーズ』(以上、ジャパンタイムズ)など。
ウェブサイト「英語の世界」:http://homepage1.nifty.com/samito/