このコーナーでは、今話題のキーワードの時事英単語や、英文を読む上で必須の頻出基本単語などをイラスト入りQ&Aのイメトレ(イメージトレーニング)方式で楽しく、そして覚えやすく紹介・解説をします。
解説・監修は元ジャパンタイムズ編集局長の伊藤サムさん。
A: must
You
must return by midnight.
あなたは夜12時までに
絶対に戻らなくてはならない(戻らないと大変なことになるわよ!)
You
should return by midnight.
あなたは夜12時までに
できるだけ戻るべきよ(だけど戻らないかも
?)
美しく着飾ったシンデレラ。でも、夜12時までに戻らないと、魔法がとけて大変なことになってしまいます! だからここは、
強い口調でmustと言いましょう。
実際、シンデレラは言いつけを守って、ぎりぎり12時までに急いで戻りました。急いで走ったので、片方の靴がお城の階段で脱げてしまったほどです。
shouldの訳語は「~べき」ですが、必ずしもニュアンスが一致しません。
日本語の「~べき」はニュアンスの幅が広く、重々しい場合はmust、軽いケースにはshouldが対応します。
(1)強く、絶対にそうあるべきである、そうしないと大変なことになってしまう場合はmustです。決意・強制など
(2)弱く、「本当はそうあるべき(だけど、現実には守れないかも)」であればshouldです。しきたり、勧告など
商談や交渉などでは注意してください。要求事項の「~べき」をshouldと訳すと、相手側は「強い要求ではないようだ。これは拒否しても大丈夫だろう」と感じます。国際誤解を引き起こし、交渉で不利になります。must(絶対に譲れない要求)と、should(望ましい程度の要望)を使い分けましょう。
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伊藤サム(Sam Ito)
父親は米国サンフランシスコ生まれの日系二世。米国(高校)、英国(ロンドン大学)に留学。一橋大学在学中に英検1級で合格者総代。
ジャパンタイムズ在職中は、報道部にて外務省、大蔵省、首相官邸、自民党などを担当。週刊 ST 編集長、外信整理部長、編集局長などを歴任。その間、英 BBC などにコメンテーターとして出演、雑誌などへの寄稿も多数あり、多様なメディアにかかわるバイリンガル・ジャーナリストとして活躍。2009年NHK講座『ニュースで英会話』講師。
著書に『第一線の記者が教えるネイティブに通じる英語の書き方』『第一線の記者が教える英字新聞の読み方』『伊藤サムのこれであなたも英文記者』、解説・監修に『ニュースダイジェスト ビギナーズ』(以上、ジャパンタイムズ)など。
ウェブサイト「英語の世界」:
http://homepage1.nifty.com/samito/