このコーナーでは、今話題のキーワードの時事英単語や、英文を読む上で必須の頻出基本単語などをイラスト入りQ&Aのイメトレ(イメージトレーニング)方式で楽しく、そして覚えやすく紹介・解説をします。
解説・監修は元ジャパンタイムズ編集局長の伊藤サムさん。
A: 両手であいまい・適当に、量・数について「このくらいかなァ」とジェスチャー
You use “
some” when it is not important to say exactly how much or how many.
someは「いくつかの」「いくらかの」と訳されますが、数や量をはっきりさせずに、あいまいな言い方をしたいときに使える便利な言葉です。
■ポイントは「あいまい」
数が量が
不特定なことを示す語。日本語の「チョット~」と感じが似ています。
3以上で、漠然と「少々」から「かなり多く」まで幅広い数や量を表します。
あいまいなので、日本語訳の「いくつかの」「いくらかの」よりも、実際ははるかに多い場合もあります。
たとえば、締め切りに遅れてしまった作家が、出版社の編集者に、Gime me
some more time.(もう
チョット時間をください)と言った場合、それは数分なのか、数日なのか、数か月なのか、わかりません。どのくらいかかるかわからない、あるいは、わざとあいまいにしたいので、someを使っています。
■数にも量にも
複数または不可算名詞の前に付けます
applesなど、数えられるものに付けると「数個の~」というあいまいな意味。timeなど、数えることができないものに付けると「いくらかの、ある程度の~」と訳すことができます。
しかし日本語ではいちいち表現しない感覚なので、訳出しない方が自然なことが多いでしょう。
■多くも少なくもない
「多くも少なくもない」という不定の漠然とした数・数量を表します。次のような関係になります。
a few <
some < many
a little <
some < much
数えられない名詞についての形容詞を図解した場合、以下のような関係になります。
■そのほかの用法
以上のほかにsomeは、「ちょっとした~」「たいした~」という漠然とした(あいまいな)ニュアンスを出すこともあります。
また、
Some are ..., but
others are ....といったかたちで、others、all、the restと対照的に用いると「中には…もある」という意味になります。
伊藤サム(Sam Ito)
父親は米国サンフランシスコ生まれの日系二世。米国(高校)、英国(ロンドン大学)に留学。一橋大学在学中に英検1級で合格者総代。
ジャパンタイムズ在職中は、報道部にて外務省、大蔵省、首相官邸、自民党などを担当。週刊 ST 編集長、外信整理部長、編集局長などを歴任。その間、英 BBC などにコメンテーターとして出演、雑誌などへの寄稿も多数あり、多様なメディアにかかわるバイリンガル・ジャーナリストとして活躍。2009年NHK講座『ニュースで英会話』講師。
著書に『第一線の記者が教えるネイティブに通じる英語の書き方』『第一線の記者が教える英字新聞の読み方』『伊藤サムのこれであなたも英文記者』、解説・監修に『ニュースダイジェスト ビギナーズ』(以上、ジャパンタイムズ)など。
ウェブサイト「英語の世界」:
http://homepage1.nifty.com/samito/