単語イメトレ
このコーナーでは、今話題のキーワードの時事英単語や、英文を読む上で必須の頻出基本単語などをイラスト入りQ&Aのイメトレ(イメージトレーニング)方式で楽しく、そして覚えやすく紹介・解説をします。 解説・監修は元ジャパンタイムズ編集局長の伊藤サムさん。

※隔週で2~4単語ほどを掲載。
※トップページでは各Quizはランダムに表示されます。ぜひ何度もアクセスして全部のQuizに答えてみてください。
Q:propertyとはどんな意味ですか? いろいろな訳語がありますが、共通する概念はありますか?

A:propertyの訳語は「所有物」「財産」「不動産」「特性」など。共通する概念は、「所有しているものやこと





propertyのいろいろな訳語に共通する概念は「(人やものが)所有しているものやこと」です。抽象的にも使われるため、広い意味があります。
次の3つのケースがあります。


(1)人間がものを所有
人間が「所有しているもの(物)」であれば、「財産」「所有物」「不動産」「土地や建物」のことです。


(2)人間が無形のことを所有
人間が「所有している(無形の)こと」であれば、「所有(権)」です。
intellectual property rightsを直訳すれば「所有している知的なことについての権利」で、「知的財産権」または「知的所有権」と訳されます。どちらの訳語も同じ意味で、商標権・特許権・著作権などを含む上位概念です。


(3)ものが「所有」
人間ではなく、物質が「所有していること(特有の性質)」もpropertyと呼ばれ、その物質の「特性」「特質」「属性」「作用」と訳されます。



※イラスト・写真の一部にマイクロソフト社などのクリップアート類を許諾条件に基づいて使用しています バックナンバー
伊藤サム(Sam Ito)
父親は米国サンフランシスコ生まれの日系二世。米国(高校)、英国(ロンドン大学)に留学。一橋大学在学中に英検1級で合格者総代。
ジャパンタイムズ在職中は、報道部にて外務省、大蔵省、首相官邸、自民党などを担当。週刊 ST 編集長、外信整理部長、編集局長などを歴任。その間、英 BBC などにコメンテーターとして出演、雑誌などへの寄稿も多数あり、多様なメディアにかかわるバイリンガル・ジャーナリストとして活躍。2009年NHK講座『ニュースで英会話』講師。
著書に『第一線の記者が教えるネイティブに通じる英語の書き方』『第一線の記者が教える英字新聞の読み方』『伊藤サムのこれであなたも英文記者』、解説・監修に『ニュースダイジェスト ビギナーズ』(以上、ジャパンタイムズ)など。
ウェブサイト「英語の世界」:http://homepage1.nifty.com/samito/