このコーナーでは、今話題のキーワードの時事英単語や、英文を読む上で必須の頻出基本単語などをイラスト入りQ&Aのイメトレ(イメージトレーニング)方式で楽しく、そして覚えやすく紹介・解説をします。
解説・監修は元ジャパンタイムズ編集局長の伊藤サムさん。
A:初対面の相手に会ったときのあいさつは、
Nice to meet you.
その後で、別れるときのあいさつは、
Nice meeting you.
が典型的です。
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■あいさつの流れ
Nice
to meet you.
Nice
to meet you,
too.
They are meet
ing.
Well, I have to go. Nice meet
ing you.
It was nice meet
ing you,
too.
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■toと~ingのニュアンスの差
初対面の相手に
会ったときのあいさつは、
Nice
to meet you.
その後で、
別れるときのあいさつは、
Nice meet
ing you.
これは、to ~と~ingのニュアンスの差に基づいています。
toは本来、「(これから)
~へ(近づく)」であることから、
未来的、個別的、動詞的(動的)なニュアンスが出ることがあります。meetという動作は、toの少し先にあります。
Nice to meet you. = It
is nice (for me)
to meet you.
あなたに(私が今)会うのでうれしいです。→お会いできてうれしいです。
They are meet
ing.
これに対して、meetingの~ingは本来、「~しつつある(こと)」ですね(進行形)。このことから、「
もう実現している」(未来ではない)というニュアンスが出ることがあります。
Nice meeting you. = It
was nice meet
ing you.
あなたと会っ
たことはうれしかったです。→お会いできてよかったです。
これは別れのあいさつです(さようなら)。
なお、toを使っていても、
It
was nice to meet you.
のように、過去について話していることがはっきりしていれば、別れのあいさつでも使用可能です。
英語でのあいさつ表現は多様であり個人差もあり、ここで挙げたのは典型的な例に過ぎません。
toと~ingは同じ意味で使われる場合もたくさんあります。どちらか片方しか使用できない場合もあります。どんな意味の動詞と組み合わせるか、その動詞のニュアンス、慣用が関係します。
伊藤サム(Sam Ito)
父親は米国サンフランシスコ生まれの日系二世。米国(高校)、英国(ロンドン大学)に留学。一橋大学在学中に英検1級で合格者総代。
ジャパンタイムズ在職中は、報道部にて外務省、大蔵省、首相官邸、自民党などを担当。週刊 ST 編集長、外信整理部長、編集局長などを歴任。その間、英 BBC などにコメンテーターとして出演、雑誌などへの寄稿も多数あり、多様なメディアにかかわるバイリンガル・ジャーナリストとして活躍。2009年NHK講座『ニュースで英会話』講師。
著書に『第一線の記者が教えるネイティブに通じる英語の書き方』『第一線の記者が教える英字新聞の読み方』『伊藤サムのこれであなたも英文記者』、解説・監修に『ニュースダイジェスト ビギナーズ』(以上、ジャパンタイムズ)など。
ウェブサイト「英語の世界」:
http://homepage1.nifty.com/samito/