このコーナーでは、今話題のキーワードの時事英単語や、英文を読む上で必須の頻出基本単語などをイラスト入りQ&Aのイメトレ(イメージトレーニング)方式で楽しく、そして覚えやすく紹介・解説をします。
解説・監修は元ジャパンタイムズ編集局長の伊藤サムさん。
A:5世紀 Old English 古英語
有史以前 |
数千年前~ |
5世紀~ |
12世紀~ |
16世紀~ |
proto-Indo-European
(PIE) |
Germanicなど無数の言語に分岐 |
Old English |
Middle English |
Modern English |
印欧祖語 |
(ゲルマン系などに分岐) |
古英語 |
中英語 |
近代英語 |
5世紀にゲルマン系(アングロ・サクソン)の人々が今のイギリスに移住し、当時の古いドイツ語のいろいろな方言を話しました。
彼らのゲルマン系の言語のうち、最終的に西ゲルマン系の言語が勝ち残り、のちに英語と呼ばれるようになりました。これがOld English(古英語)です。現在のドイツ語・オランダ語に似ています。
■英国と英語の古代史
・有史以前
インド・ヨーロッパのどこかで、印欧祖語(現在のインド・ヨーロッパ系言語の祖先)が話されていた。詳細は別項目(英語の「親戚」)。
現在のイギリス(ブリテン島)に誰が住んでいたかは不明
・紀元前500年ごろ
ブリテン島にケルト人(Celts)が定住。
ケルト語を話していた
・紀元43年 ローマ帝国、ブリテン島を征服。ローマ帝国の一部となる。ローマ人(支配階級)は
ラテン語
・410年 ローマがブリテン島から退却、もうローマ帝国の一部ではなくなる
・4~5世紀 ヨーロッパと北アフリカで「ゲルマン民族大移動」
・5世紀 ゲルマン系の人々が移住 →
Old English(古英語)
・7世紀以後、キリスト教に改宗、ロ-マンアルファベットが普及
・9,10世紀 北欧ヴァイキングがたびたび来襲、一部占領。→彼らの話す、やはりゲルマン系のOld Norse(古ノルド語)から英語へ流入
・927 King Alfredの孫がEngland統一
伊藤サム(Sam Ito)
父親は米国サンフランシスコ生まれの日系二世。米国(高校)、英国(ロンドン大学)に留学。一橋大学在学中に英検1級で合格者総代。
ジャパンタイムズ在職中は、報道部にて外務省、大蔵省、首相官邸、自民党などを担当。週刊 ST 編集長、外信整理部長、編集局長などを歴任。その間、英 BBC などにコメンテーターとして出演、雑誌などへの寄稿も多数あり、多様なメディアにかかわるバイリンガル・ジャーナリストとして活躍。2009年NHK講座『ニュースで英会話』講師。
著書に『第一線の記者が教えるネイティブに通じる英語の書き方』『第一線の記者が教える英字新聞の読み方』『伊藤サムのこれであなたも英文記者』、解説・監修に『ニュースダイジェスト ビギナーズ』(以上、ジャパンタイムズ)など。
ウェブサイト「英語の世界」:
http://homepage1.nifty.com/samito/