単語イメトレ
このコーナーでは、今話題のキーワードの時事英単語や、英文を読む上で必須の頻出基本単語などをイラスト入りQ&Aのイメトレ(イメージトレーニング)方式で楽しく、そして覚えやすく紹介・解説をします。 解説・監修は元ジャパンタイムズ編集局長の伊藤サムさん。

※隔週で2~4単語ほどを掲載。
※トップページでは各Quizはランダムに表示されます。ぜひ何度もアクセスして全部のQuizに答えてみてください。
Q:「スチュワーデス」は現在では正式にどう呼びますか? 呼称が変わったのはなぜですか?

A:stewardess(スチュワーデス)は現在では男女差別を避けるため、flight attendant (客室乗務員)と呼ぶのが一般的。



flight attendant

stewardessは今でも非公式に広く使われています。しかし1970年代に、この言葉を使うこと自体が「これは女性がする仕事」という固定観念を広めてしまうとして、公の場では別の名称を使うようになりました。

「飛行機で飛んでいること(flight)の最中に、乗客のattend(世話をする)人」なので、flight attendantと呼ぶのが最も一般的です。

同様に日本語でも、「スチュワーデス」でなく正式には「客室乗務員」と呼ぶようになりました。

欧米では男性のflight attendantsがたくさんおり、stewardessの男性版であるstewardでもあります。日本やアジアではいまだにflight attendantsはほとんど女性であるようです。

近年ではflight attendantではなく、cabin crewやcabin staffと呼ぶ動きもあります。attendant(世話をする人)では軽く聞こえるかもしれないので、まず第一に乗務員チーム(crew、staff)の一員であることを強調しようという考えです。なお、cabinは船や飛行機の「客室」です。



※イラスト・写真の一部にマイクロソフト社などのクリップアート類を許諾条件に基づいて使用しています バックナンバー
伊藤サム(Sam Ito)
父親は米国サンフランシスコ生まれの日系二世。米国(高校)、英国(ロンドン大学)に留学。一橋大学在学中に英検1級で合格者総代。
ジャパンタイムズ在職中は、報道部にて外務省、大蔵省、首相官邸、自民党などを担当。週刊 ST 編集長、外信整理部長、編集局長などを歴任。その間、英 BBC などにコメンテーターとして出演、雑誌などへの寄稿も多数あり、多様なメディアにかかわるバイリンガル・ジャーナリストとして活躍。2009年NHK講座『ニュースで英会話』講師。
著書に『第一線の記者が教えるネイティブに通じる英語の書き方』『第一線の記者が教える英字新聞の読み方』『伊藤サムのこれであなたも英文記者』、解説・監修に『ニュースダイジェスト ビギナーズ』(以上、ジャパンタイムズ)など。
ウェブサイト「英語の世界」:http://homepage1.nifty.com/samito/