単語イメトレ
このコーナーでは、今話題のキーワードの時事英単語や、英文を読む上で必須の頻出基本単語などをイラスト入りQ&Aのイメトレ(イメージトレーニング)方式で楽しく、そして覚えやすく紹介・解説をします。 解説・監修は元ジャパンタイムズ編集局長の伊藤サムさん。

※隔週で2~4単語ほどを掲載。
※トップページでは各Quizはランダムに表示されます。ぜひ何度もアクセスして全部のQuizに答えてみてください。
Q:call for ~ とはどんなイメージですか? 
The state of our economy calls for action. (オバマ大統領就任演説より)

A:call forとは文字通り、「~を求めて(大声で)呼ぶ





The state of our economy calls for action.
「われわれの経済の(ひどい)状態は、行動を要求している」

call for ~ を辞書で引くと、「~を要求する」「~を必要とする」「~に値する」などと訳が載っています。
callとは「~を(大声で)呼ぶ」。forとは「~を求めて」です(図での ------→ に相当)。
call forのコア意味は文字通り、「~を求めて(大声で)呼ぶ
これは文脈に応じて「~を要求する」「~を必要とする」「~に値する」などと意訳できます。

逆に言いますと、「~を要求する」「~を必要とする」「~に値する」といった訳語を暗記する必要はまったくありません。call forの本来の意味をイメージで理解しておき、あとは文脈に応じて自然な日本語にすればよいのです。

The state of our economy calls for action.
「われわれの経済の(ひどい)状態は、行動を求めて大声で呼んでいる」
→「わが国の経済状況は、行動を求めている」
→「わが国の経済には、景気対策が必要だ」

イメージを心に描きながら、読んでみましょう。


■オバマ大統領就任演説より(2009年1月20日):
Starting today,
we must pick ourselves up,
dust ourselves off,
and begin again the work of remaking America.
(applause)
For everywhere we look,
there is work to be done.
The state of our economy
calls for action, bold and swift.

今日スタートして、
われわれは自分で起き上がり、
ほこりを払い、
アメリカを再び作る仕事を再び始めなくてはならない。
(拍手)
なぜならどこを見ても、
なされるべき仕事があるからだ。
われわれの経済の(ひどい)状態は
行動を要求している
大胆で迅速な。



※イラスト・写真の一部にマイクロソフト社などのクリップアート類を許諾条件に基づいて使用しています バックナンバー
伊藤サム(Sam Ito)
父親は米国サンフランシスコ生まれの日系二世。米国(高校)、英国(ロンドン大学)に留学。一橋大学在学中に英検1級で合格者総代。
ジャパンタイムズ在職中は、報道部にて外務省、大蔵省、首相官邸、自民党などを担当。週刊 ST 編集長、外信整理部長、編集局長などを歴任。その間、英 BBC などにコメンテーターとして出演、雑誌などへの寄稿も多数あり、多様なメディアにかかわるバイリンガル・ジャーナリストとして活躍。2009年NHK講座『ニュースで英会話』講師。
著書に『第一線の記者が教えるネイティブに通じる英語の書き方』『第一線の記者が教える英字新聞の読み方』『伊藤サムのこれであなたも英文記者』、解説・監修に『ニュースダイジェスト ビギナーズ』(以上、ジャパンタイムズ)など。
ウェブサイト「英語の世界」:http://homepage1.nifty.com/samito/