このコーナーでは、今話題のキーワードの時事英単語や、英文を読む上で必須の頻出基本単語などをイラスト入りQ&Aのイメトレ(イメージトレーニング)方式で楽しく、そして覚えやすく紹介・解説をします。
解説・監修は元ジャパンタイムズ編集局長の伊藤サムさん。
A:核兵器 nuclear weapon
原子力発電所 nuclear power plant
英語ではどちらもnuclearを使うのが一般的です。
日本語では「核」そして「原子力」と、違う言葉なのに、英語では同じ単語であるケースです。
どちらも共に、nuclear(核の)の代わりにatomic(原子力の)で書くことも可能です。しかしnuclearの方がずっと一般的です。
なお、nuclear power plantのpowerとは、electric power(電力)の略。plantは「工場」。
核兵器には昔はatomic bomb(原爆)しかありませんでした。しかしその後、hydrogen bomb(水爆)やneutron bomb(中性子爆弾)なども登場。現代では、atomic weaponsという言葉を核兵器全般を指して使うのは不自然になりました。nuclear weapons / nuclear armsという表現が普通です。
atomicは「atom(原子)の」です。
nuclearは「nucleus(核)の」で、ここでは特にatomの中心にある「atomic nucleus(原子核)の」です。
これ全体が原子。中心にあるのが(原子)核。
nuclear weapon
nuclear power plant
■関連語句
nuclear reactor:原子炉
de
nuclearize:非核化する。de-は「除去、否定」を表す
■参考 オバマ大統領就任演説より(2009年1月20日):
大統領が軍事政策について具体的に述べた部分です。
We will begin to
responsibly leave Iraq to its people
and forge a hard-earned peace in Afghanistan.
With old friends and former foes,
we'll work tirelessly to lessen the
nuclear threat,
and roll back the specter of a warming planet.
伊藤サム(Sam Ito)
父親は米国サンフランシスコ生まれの日系二世。米国(高校)、英国(ロンドン大学)に留学。一橋大学在学中に英検1級で合格者総代。
ジャパンタイムズ在職中は、報道部にて外務省、大蔵省、首相官邸、自民党などを担当。週刊 ST 編集長、外信整理部長、編集局長などを歴任。その間、英 BBC などにコメンテーターとして出演、雑誌などへの寄稿も多数あり、多様なメディアにかかわるバイリンガル・ジャーナリストとして活躍。2009年NHK講座『ニュースで英会話』講師。
著書に『第一線の記者が教えるネイティブに通じる英語の書き方』『第一線の記者が教える英字新聞の読み方』『伊藤サムのこれであなたも英文記者』、解説・監修に『ニュースダイジェスト ビギナーズ』(以上、ジャパンタイムズ)など。
ウェブサイト「英語の世界」:
http://homepage1.nifty.com/samito/