単語イメトレ
このコーナーでは、今話題のキーワードの時事英単語や、英文を読む上で必須の頻出基本単語などをイラスト入りQ&Aのイメトレ(イメージトレーニング)方式で楽しく、そして覚えやすく紹介・解説をします。 解説・監修は元ジャパンタイムズ編集局長の伊藤サムさん。

※隔週で2~4単語ほどを掲載。
※トップページでは各Quizはランダムに表示されます。ぜひ何度もアクセスして全部のQuizに答えてみてください。
Q:acrossはどんなイメージですか?

A:道路を端から端まで横切って」というイメージ。





acrossは「~を横切って」「交差して」が基本的な訳語です(前置詞)。
語源的には、「a + cross」で「十字架の形に」といった意味になります(crossは別項で解説)

acrossは単に「横切って」というだけでなく、「端から端まで横切って」という強いイメージがあります。つまり、A点からB点まで、「すっかりと」「完全に」渡り切るニュアンスです。
このためacrossには、「~の向こう側で」「~の至るところから」という意味もあります。


オバマ米大統領の就任演説では、acrossが3回使われています。

(1) a sapping of confidence across our land (わが国の至るところでの自信喪失)

(2) they packed up their few worldly possessions and traveled across oceans in search of a new life 
(祖先の移民たちは少ない荷物をまとめて、新しい生活を求め海を横切って旅してきた)

(3) men and women and children of every race and every faith can join in celebration across this magnificent mall
(すべての人種・宗派の男・女・子どもが、このすばらしいモール<National Mall公園>の至るところで一緒に祝うことができる)

※イラスト・写真の一部にマイクロソフト社などのクリップアート類を許諾条件に基づいて使用しています バックナンバー
伊藤サム(Sam Ito)
父親は米国サンフランシスコ生まれの日系二世。米国(高校)、英国(ロンドン大学)に留学。一橋大学在学中に英検1級で合格者総代。
ジャパンタイムズ在職中は、報道部にて外務省、大蔵省、首相官邸、自民党などを担当。週刊 ST 編集長、外信整理部長、編集局長などを歴任。その間、英 BBC などにコメンテーターとして出演、雑誌などへの寄稿も多数あり、多様なメディアにかかわるバイリンガル・ジャーナリストとして活躍。2009年NHK講座『ニュースで英会話』講師。
著書に『第一線の記者が教えるネイティブに通じる英語の書き方』『第一線の記者が教える英字新聞の読み方』『伊藤サムのこれであなたも英文記者』、解説・監修に『ニュースダイジェスト ビギナーズ』(以上、ジャパンタイムズ)など。
ウェブサイト「英語の世界」:http://homepage1.nifty.com/samito/