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このコーナーでは、今話題のキーワードの時事英単語や、英文を読む上で必須の頻出基本単語などをイラスト入りQ&Aのイメトレ(イメージトレーニング)方式で楽しく、そして覚えやすく紹介・解説をします。
解説・監修は元ジャパンタイムズ編集局長の伊藤サムさん。
※隔週で2~4単語ほどを掲載。 ※トップページでは各Quizはランダムに表示されます。ぜひ何度もアクセスして全部のQuizに答えてみてください。
Q:must と have to はどう違いますか?
A: mustは自分の決断、have toは外的要因で「やらなくてはならない」
※イラスト・写真の一部にマイクロソフト社などのクリップアート類を許諾条件に基づいて使用しています
バックナンバー
![]() mustには過去形がないなどの理由で、どちらも同じに使われる場合がしばしばです。しかし、どちらかが選べる場合には、ニュアンスの差があります。 have toとmustは、日本語に訳すと同じ「しなくてはならない」になってしまいますが、次のような差があります。 (1) have to(法律・規則・周囲の事情など、外的な事情のためやむを得ずしなくてはならない。受動的なのでソフトな感じになる) (2) must(自分で能動的に判断した結果、しなくてはならないと考える。自分の意思。命令のような、悲壮な感じ) たとえば、I must stop smoking. = I want to stop smoking. とほぼ同意です(自分でよくよく考えて、禁煙するべきという結論に達した。つまり自ら禁煙したい)。 これに対して、医師に強制されただけならばI have to stop smoking.となります。 実際には、どちらの文脈もありえる場合が多く、どちらで書いても問題が表面化しないケースがほとんどです。ですからそれほど気にすることはありません。 have toの方がソフトに聞こえるので、会話ではhave toが好まれる傾向があります。 I have to ~ を分解訳すると、「~to(~というタスクを)私は持っている」で、自分の外に、押し付けられたタスクがある感じです。 I must は、道徳的判断・人と約束したなど、内的要因で「これはどうしてもやらなくっちゃならないことなんだ!」という悲壮なニュアンス。 「~べき」としてのmustとshouldを比べてみても、mustには強烈な意味があります(shouldは「~しないほうがいい」。mustは「絶対だめ。考えられない」)。 mustはそういう強烈なニュアンスを帯びた語です。 なお、mustには「しなくてはならない」以外にもいろいろな意味があります。
伊藤サム(Sam Ito)
![]() 父親は米国サンフランシスコ生まれの日系二世。米国(高校)、英国(ロンドン大学)に留学。一橋大学在学中に英検1級で合格者総代。 ジャパンタイムズ在職中は、報道部にて外務省、大蔵省、首相官邸、自民党などを担当。週刊 ST 編集長、外信整理部長、編集局長などを歴任。その間、英 BBC などにコメンテーターとして出演、雑誌などへの寄稿も多数あり、多様なメディアにかかわるバイリンガル・ジャーナリストとして活躍。2009年NHK講座『ニュースで英会話』講師。 著書に『第一線の記者が教えるネイティブに通じる英語の書き方』『第一線の記者が教える英字新聞の読み方』『伊藤サムのこれであなたも英文記者』、解説・監修に『ニュースダイジェスト ビギナーズ』(以上、ジャパンタイムズ)など。 ウェブサイト「英語の世界」:http://homepage1.nifty.com/samito/ 伊藤サムさん 著書、解説・監修書の紹介
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