単語イメトレ
このコーナーでは、今話題のキーワードの時事英単語や、英文を読む上で必須の頻出基本単語などをイラスト入りQ&Aのイメトレ(イメージトレーニング)方式で楽しく、そして覚えやすく紹介・解説をします。 解説・監修は元ジャパンタイムズ編集局長の伊藤サムさん。

※隔週で2~4単語ほどを掲載。
※トップページでは各Quizはランダムに表示されます。ぜひ何度もアクセスして全部のQuizに答えてみてください。
Q:次の文は米国の建国基本理念を書いた有名な文です。カッコの中はどんな英語ですか?
"We hold these truths to be self-evident, that (すべての人は平等に創られている), that they are endowed by their (創造主) with certain unalienable Rights, that among these are (生命、自由、そして幸福の追求)."

A:
"We hold these truths to be self-evident, that all men are created equal, that they are endowed by their Creator with certain unalienable Rights, that among these are Life, Liberty and the pursuit of Happiness."





合衆国独立宣言(1776年)の冒頭にある、もっとも有名な文で、米国人であれば常識として暗唱できるはずです。
この建国理念は米国人の脳裏に深く刻まれています。折に触れ、リマインドされる理念です。

オバマ大統領の就任演説では、libertyが2回使われました。類義語であるfree/freedomも5回使われています。


■オバマ大統領就任演説より(2009年1月20日):

The time has come to reaffirm our enduring spirit;
to choose our better history;
to carry forward that precious gift,
that noble idea passed on from generation to generation:
the God-given promise that
all are equal,
all are free, and
all deserve a chance to pursue their full measure of happiness.

われわれの長く続いている精神を再確認する時が来ている;
より良い歴史を選択する時が来ている;
あの貴重な贈り物を次世代へ伝えていく時が来ている、
世代から世代へ伝えられてきた、あの気高い理念、つまり、
万人は平等であり、
万人は自由であり、そして
万人は限度いっぱいの幸福を追求する機会に値する、
という神に与えられた約束だ。


キーとなる「平等、自由、幸福追求」は、米軍占領下に制定された日本国憲法(1947施行)にも取り入れられました。


■日本国憲法より

前文:
日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し...

第十三条:
すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。

英語では第十三条はこうなっています:
The Constitution of Japan
Article 13
All of the people shall be respected as individuals. Their right to life, liberty, and the pursuit of happiness shall, to the extent that it does not interfere with the public welfare, be the supreme consideration in legislation and in other governmental affairs.


※イラスト・写真の一部にマイクロソフト社などのクリップアート類を許諾条件に基づいて使用しています バックナンバー
伊藤サム(Sam Ito)
父親は米国サンフランシスコ生まれの日系二世。米国(高校)、英国(ロンドン大学)に留学。一橋大学在学中に英検1級で合格者総代。
ジャパンタイムズ在職中は、報道部にて外務省、大蔵省、首相官邸、自民党などを担当。週刊 ST 編集長、外信整理部長、編集局長などを歴任。その間、英 BBC などにコメンテーターとして出演、雑誌などへの寄稿も多数あり、多様なメディアにかかわるバイリンガル・ジャーナリストとして活躍。2009年NHK講座『ニュースで英会話』講師。
著書に『第一線の記者が教えるネイティブに通じる英語の書き方』『第一線の記者が教える英字新聞の読み方』『伊藤サムのこれであなたも英文記者』、解説・監修に『ニュースダイジェスト ビギナーズ』(以上、ジャパンタイムズ)など。
ウェブサイト「英語の世界」:http://homepage1.nifty.com/samito/